日本共産党の田村貴昭です。
社会保険労務士法改正案に対する質疑を行います。
我が党は、改正案について反対するものではありません。賛成です。社労士の業務拡大に伴って、適正な労働関係を損なう事件がこれまで少なくないので、質問をします。
二〇〇二年の社労士法改正以降、社労士の業務拡大が進められてきました。二〇〇五年には裁判外紛争解決手続、ADRの代理権が付与されるとともに、社労士法二十三条に規定されていた労働紛争介入禁止規定も削除されました。したがって、労働紛争に関わる例も増えてきました。ADR代理権を付与した二〇〇六年の施行通知では、適正な労働関係を損なう行為を行った場合には懲戒処分の対象となることが記されています。社労士法が変わっても、労働関係を損なう行為はしてはいけないということです。
これらの法律の趣旨が企業や個々の社労士に周知徹底されてきたと考えておられるでしょうか。
168
藤丸敏(自民)
次に、社会保険労務士法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。
本件につきましては、森英介君外六名から、自由民主党・無所属の会、立憲民主党・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ及び公明党の五派共同提案により、お手元に配付いたしておりますとおり、社会保険労務士法の一部を改正する法律案の草案を成案とし、本委員会提出の法律案として決定すべしとの動議が提出されております。
提出者より趣旨の説明を聴取いたします。田畑裕明君。
この発言のページ
169
田畑裕明(自民)
社会保険労務士法の一部を改正する法律案につきまして、趣旨説明を行わせていただきます。
本起草案の趣旨及び内容につきまして、提出者を代表して御説明申し上げます。
社会保険労務士法は、昭和四十三年に制定され、以降、八度にわたり改正が行われてきたところですが、急速な少子高齢化の進展、就業構造の変化等の社会経済情勢の変化に伴い働き方が多様化する中で、社会保険労務士が担う業務や役割の重要性が飛躍的に高まっております。
本起草案は、このような状況を踏まえ、社会保険労務士の現在の業務や役割にふさわしい規定を整備するため、社会保険労務士法に所要の改正を加えるもので…
この発言のページ
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藤丸敏(自民)
以上で趣旨の説明は終わりました。
本起草案について発言を求められておりますので、これを許します。田村貴昭君。
この発言のページ
- (上の発言)
171
田村貴昭(共産)
日本共産党の田村貴昭です。
社会保険労務士法改正案に対する質疑を行います。
我が党は、改正案について反対するものではありません。賛成です。社労士の業務拡大に伴って、適正な労働関係を損なう事件がこれまで少なくないので、質問をします。
二〇〇二年の社労士法改正以降、社労士の業務拡大が進められてきました。二〇〇五年には裁判外紛争解決手続、ADRの代理権が付与されるとともに、社労士法二十三条に規定されていた労働紛争介入禁止規定も削除されました。したがって、労働紛争に関わる例も増えてきました。ADR代理権を付与した二〇〇六年の施行通知では、適正な労働関係を損なう行為を行った場合には懲戒処分の対象となることが記されています。社労士法が変わっても、労働関係を損なう行為はしてはいけないということです。
これらの法律の趣旨が企業や個々の社労士に周知徹底されてきたと考えておられるでしょうか。
172岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
御指摘の平成十八年発出の施行通達におきましては、社会保険労務士が適正な労使関係を損なう行為を行った場合には、都道府県社会保険労務士会において指導を行うとともに、調査審議を行った上で全国社会保険労務士会連合会から厚生労働大臣に懲戒事由の報告がなされた場合は、厚生労働大臣は厳正に対処し、必要に応じ懲戒処分を行うことが示されております。この通達は、全国社会保険労務士会連合会を通じまして、全国の社会保険労務士に周知をされております。
また、社会保険労務士等の懲戒処分に関する運用基準におきましても、適正な労使関係を損なう行為は、社労士たるに…
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田村貴昭(共産)
削除された労働紛争介入禁止規定は、正常な労使関係が損なわれることがないように設けられたものです。この規定の削除に当たっては、不適正なことがあればきちんと正すことができる担保措置、懲戒処分等が設けられたんです。
では、実際、機能しているでしょうか。
二〇二〇年、宮城県労働委員会によって労働組合に対する不当労働行為の救済命令が出された、佐田不当労働行為事件というのがあります。これは、UAゼンセン佐田労組が、株式会社オーダースーツSADAの不当労働行為の救済を求めた事件です。会社の顧問社会保険労務士が第一組合の組合員に対して組合脱退用紙を配付したこと、そし…
この発言のページ
174岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
御指摘の事案につきましては、中央労働委員会のホームページにおいて概要情報が公表されているところでございますが、それによりますと、被申立人である企業と業務提携していた社会保険労務士が、当該企業の組合員に対して労働組合の脱退届出の用紙を配付したこと等が、労働組合の弱体化を目的として当該企業と一体的に行われた行為と認められ、労働組合法第七条の不当労働行為に該当するものと認定された事案であると承知をしております。
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