柘植芳文 (自由民主党)

2025年6月4日・第217回国会 衆議院 厚生労働委員会 第24号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 164 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 181 発言)

自殺対策基本法の一部を改正する法律案の提案理由の説明を申し上げます。

ただいま議題となりました自殺対策基本法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

自殺対策基本法は、参議院の議員立法として平成十八年に制定された後、平成二十八年の改正により拡充強化されました。令和六年の自殺者数は二万三百二十人と、依然、楽観できる状況にはありませんが、自殺対策基本法に基づき、自殺対策が総合的に推進されてきた結果、年間三万人を超えていた自殺者は二万人台に減少をいたしております。

その一方で、近年、子供の自殺者数は増加傾向にあります。令和六年の児童生徒の自殺者数は、五百二十九人と過去最多となりました。これは、統計開始以来、最も数が少なかった平成五年と比べ、約二・七倍であり、極めて深刻な状況となっております。

本法律案は、こうした状況等を踏まえ、自殺対策基本法において、子供に係る自殺対策について基本理念に明記し、学校の責務を明らかにするほか、子供に係る自殺対策の協議会について規定するとともに、基本的施策の拡充等を行おうとするものであります。

次に、本法律案の主な内容について御説明申し上げます。

第一に、基本理念として、デジタル社会の進展を踏まえた施策の展開及び適切な配慮について明記するとともに、子供に係る自殺対策について社会全体で取り組むことを基本として行わなければならないことを明記することとしております。

第二に、国の責務として、子供に係る自殺対策について、内閣総理大臣、文部科学大臣及び厚生労働大臣は、相互に又は関係行政機関の長との間において緊密な連携協力を図りつつ、それぞれの所掌に係る施策を推進しなければならない旨を追加することとしております。

第三に、学校の責務として、基本理念にのっとり、関係者との連携を図りつつ、子供の自殺の防止等に取り組むよう努めることを明記することとしております。

第四に、基本的施策として定められている、心の健康の保持に係る教育及び啓発の推進等、医療提供体制の整備、自殺発生回避のための体制の整備等、自殺未遂者等の支援、自殺者の親族等の支援について、それぞれ規定の改正を行い、施策の拡充を図ることとしております。

第五に、地方公共団体は、子供に係る自殺対策の実施に当たり、学校、教育委員会、児童相談所、精神保健福祉センター、医療機関、警察署等の関係機関、自殺対策に係る活動を行う民間団体等をもって構成する協議会を置くことができることとし、協議会は、子供の自殺の防止等について必要な情報交換及び対処等の措置に関する協議を行うこととしております。

第六に、自殺対策については、自殺に関する状況の変化、自殺対策に係る諸施策の実施の状況等を踏まえ、必要な見直し等の措置が講ぜられるものとしております。

第七に、こども家庭庁の所掌事務として、子供に係る自殺対策を規定することとしております。

なお、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。

以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。

何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。

ありがとうございました。

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