駒村康平慶應義塾大学教授

2025年5月27日・第217回国会 衆議院 厚生労働委員会 第21号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 70 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 107 発言)

今先生がおっしゃるように、代替率というのは分母と分子の比率ですので、賃金デフレで分母が下がっているときに、分子が調整できないから上がっている。どんどんどんどん名目額が増えているわけではない、比率が上がっちゃっているということでございます。

そして、二〇〇四年にこの制度ができたときに、先ほども話がありましたが、これほど長くデフレが起きるのか、しかも、デフレの中に、賃金のデフレ、物価のデフレよりも更に賃金がデフレするという、ちょっと余り考えられない状態が続いていた。これについて、やはり対応措置が不十分だったということがあります。この辺は資料の二十ページ、十九ページに詳しく説明してあります。はしょりますけれども、今の基礎年金の長期化については、まさにこの部分、特にデフレに、賃金デフレに国民年金の財政が弱かった部分が加わったというところがございます。

この名目下限をまず、そのうち、デフレが深く、賃金デフレが大きい場合については実は措置が行われていますけれども、ごく最近発効されたばかりなんですね。デフレに対して名目下限をどうするかというのは、恐らく当時の政策判断は、デフレで年金がマイナス二%になっている、この状態で更にマクロ経済スライドで一%下がったら合計三%、これは何でも国民は納得いかないんじゃないかということで導入したと思いますけれども、やはりその結果、こういういびつな問題が起きていることが分かったので、名目下限については政府の方でも勇気を持って撤廃の議論をしてもよろしいかと思います。

以上です。

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