近藤駿介アドバイザリー・ボード会員/東海大学国際原子力研究所所長

2025年6月3日・第217回国会 衆議院 原子力問題調査特別委員会 第4号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 16 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 113 発言)

御質問ありがとうございます。

ただ、大変大きな枠での御質問でございますので答えを簡単にするのが難しいんですが、基本的には、急いで申し上げますと、やはり、いっとき原子力に対する評価が、再生エネルギー、地球温暖化対策のことはあれども、様々な困難に直面していることを踏まえて、抑えぎみと申しましょうか、そういう状況にあったと思いますが。

やはり、おっしゃるとおりのエネルギー安全保障という観点に立ちますと、自国でマネージできるエネルギー源がとても大事であるということと、そういう意味で、原子力はそういう特性を持って、かつ、地球温暖化対策の手段としても有効であるということで、例えば、典型的な例は北欧でございますが、フィンランド、スウェーデン、今やデンマークも、昔からずっと風力の国だったんですけれども、原子力について検討するということを言い出しておりますし、また、東欧にいきますとポーランド、この辺もやや控えめだったんですけれども、非常に原子力に関心を持ってきているという状況にあります。

まだ具体的に実現するということではないんですが、おっしゃる意味での世界的な趨勢として、物の考え方として、原子力を大事にしなきゃならない、これを有効活用することが安全保障の観点から重要であるという認識は多くの国が持ち始めているというふうに申し上げていいと思います。

それから、御質問の安全規制ということでございますが、これにつきましては、日本は福島の事故がありましたから、ある意味で規制のとりこという言葉ではないけれども、それを踏まえて、ある種大変革が必要であったし、実際にそれを進めてきたわけですが、よその国は、福島の事故についての国際的な評価はIAEAを中心としてなされて、IAEAの安全基準の委員会の委員長いわく、我々は結果として福島事故で今まで用意してきた安全基準を変える必要はほとんどないということが分かったと。自慢しているわけじゃないけれども、そういう言い方をしていた。

ただし、幾つかの点で改良、改善する点はあるということを言って、例えば、不確実性という意味で、特に日本の場合は、地震、津波というのが非常にデータが不足していますから、不確実性に備えるという観点から、より厳しい、発生頻度の低いものについても考慮する。設計基準事象として、今まではただ千年に一度ぐらいの地震、千年に一度ぐらいの津波で設計していたのを、これを一万年に一度程度のものも考慮して設計するようにするという意味での変化、そういう意味で幾つか重要な変化の提言がありましたが、基本的には、これまでの中で、ある意味では、日々、本来、改良、改善していくべきですから、その流れの中でそうした新しい知見の取組をきちんと進めていくことが重要、そういう評価で取組が行われていると認識しております。

以上です。

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