大島堅一アドバイザリー・ボード会員/龍谷大学政策学部教授

2025年5月15日・第217回国会 衆議院 原子力問題調査特別委員会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 41 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 93 発言)

私なりの考え方をお話しいたします。御質問いただきまして、ありがとうございます。

NUMOは、御承知のように、事業を実施する主体です。私、そういう意味では、技術的な観点から事業という面でいろいろ検討し、文献調査なども進めていたというふうに考えております。

それはそれとしていいんですけれども、先ほど申しましたように、今の仕組みの中では、一部、位置に関して、自らが次に進む概要調査の条件などの起案をする、それが経産省で議論されていきますと。そこのところで一つ問題になったのは、グレーのゾーンがあるときに、いや、分からないんだから、外すのではなくて、むしろ緩める方向で、次の概要調査に進んでもよいという方向、分からなければ進んでよいというふうになってしまっているわけですね。そういうような基準をつくってしまいました。

それは専門家からすると、例えば、北海道教育大学の名誉教授である岡村先生という方がいらっしゃいますけれども、寿都、神恵内のまさにそこの地域の専門家なんです。そこからすると、水冷破砕岩があるところがあるので相当これは難しいとか、あと、第四紀火山があるのでこれはほとんど不可能だという見解を出しているんですけれども、いや、グレーだから進んでいいんだということになると、全てグレーになれば、どんどんどんどん進んで、最終的に詳細調査まで行ってしまうのではないかというふうに私は思うわけです。

そのフィルタリングが本当に、もし仮にグレーであっても、どの程度グレーだったらはじくのかということまでしないと、もうほとんど真っ黒なグレーの場合も通してもいいというようなものになってしまえば、文献調査なり概要調査なり詳細調査が意味のないものになってしまうわけです。少なくとも、そういう条件に関しては原子力規制委員会がその段階段階で条件を提示し、その段階段階で審査、認可するというものにしていかなければ、原子炉等規制法に基づく原子力規制委員会の役割が果たせないということになってしまいます。

あと、鈴木先生もおっしゃっていましたけれども、事業を決めるに当たって原子力委員会に聞くということになっているんですけれども、原子力規制委員会じゃないんですね。というように、元々の法律を改正する際に、単に、原子力規制委員会ができるときに原子力安全委員会の文言を原子力規制委員会としただけなので、古い枠組みのままやっているわけです。これはNUMOが意図的にやっていることではなくて、制度がそうなっているからどんどんそうなってしまう。結果的に規制のとりこみたいなことになってしまいかねないかということで、これは、賛成、反対ではなくて、そうしなければならないというふうに思います。

あと、NUMOの在り方としては、例えば、意思決定の在り方に関しての議事録や、提出されたそこの議事録、理事会だったか運営委員会だったか、それは近藤先生に聞かないと分からないですけれども、そこの議事録やそこで検討された資料などは全く非公開です。それは、どうせやるなら参加できる、ほかの国であれば、そういう事業体がどのような意思決定でこういうことになっていたのかということも含めて、やはり情報を知りたいと思うわけですね。そこはすごく問題だし。

あと、先ほど、対話の場というのがあるというふうに少し議論になりましたけれども、あれも自治体によって違うんです。一般市民が参加していないところもあるんです。寿都町の場合は違うんです。町長が指名した議員とかだけに限られているんです。神恵内の方は、ファシリテーターがよかったので、議題設定から市民がしているわけです。だから、参加がよかったんです。誰でも参加できた。だけれども、寿都町は違うんです。町長が指名した議会議員しか駄目なんです。というわけで、全く機能していなかった。町民は、初めは参加したけれども、これはもう全然駄目だということで、全然参加しなくなっちゃったんです。そうなんです。

そういう意味では、対話の場といっても、事業者がやるだけでは駄目で、やはり、どういう国民参加にしなきゃいけないのかというのをあらかじめ決めておかなければ、その都度その都度違うやり方でやってしまうわけですね。今回最初のケースでやられたことなので、その教訓を踏まえて検討して、法改正なりなんなりをする必要があるというふうに思っております。

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