辰巳孝太郎 (日本共産党)

2025年5月28日・第217回国会 衆議院 経済産業委員会 第17号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 132 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 145 発言)

日本共産党の辰巳孝太郎です。

私は、日本共産党を代表して、いわゆる早期事業再生法案に反対の討論を行います。

その前に、この経済産業委員会をやってまいりまして、日々、私の中の革新性を実感をするところでございます。

反対理由の第一は、労働者保護のための措置が全くないからであります。事業再生計画には人員削減や労働条件切下げが含まれることが想定されますが、本法案においては、労働者に情報提供もされず、協議の対象でもありません。

労働者に大きな影響が出る法案と分かっていながら、政府の会議に労働者や労働団体の代表を一人も入れず、諸外国の同様の制度には存在する労働者保護規定を意図的に隠した資料を作成し、さらには、パブリックコメント等で懸念の声が多く寄せられても対応しなかった経産省の姿勢は、労働者を無視していると言わざるを得ません。労働者を置き去りにし、権利をないがしろにした本法案を断じて容認できません。

反対理由の第二は、最近だけでも日産自動車で二万人、パナソニックで一万人など、大リストラを伴う事業再生、組織再編が計画される中、これまでより簡易な手続で迅速にリストラを実行できる法案だからです。

経産省は、一九九九年の日産のカルロス・ゴーン氏による大リストラを産業活力再生法で認定して支援をいたしました。その後も、産業競争力強化法で大企業の人減らしを支援することで株主資本主義を推し進め、多国籍企業の競争力強化を図る一方、国民の暮らしや雇用を破壊してきたことに何の反省もないばかりか、更にリストラを促進するものであり、看過できません。

反対理由の第三は、短期的利益を求め、支配下に置いた企業の資産を売却したり、資産を吸い上げる悪質な投資ファンドによる利用を排除する仕組みもないからです。

労働組合の解体や労働者の解雇、労働条件の切下げ等を露骨に行う事案が頻発しているにもかかわらず、日本は欧州に比べ極めて脆弱なファンド規制しかなく、労働者保護の措置は手つかずのままです。こうした下で、労働者、地域を踏みにじる企業買収、企業壊しの新たな道具とさせてはなりません。

提出された修正案は、これらの問題を根本的に修正するものではないため、賛成できません。

最後に、本法案の前段となった政府会議では、産業の新陳代謝は、すごいスピードで中小企業、地方の企業が退出、廃業するか、買収、集約されていかないと進まない、低生産性企業の買収は私的整理をかませないと起こらない、多数決による私的整理はとにかく早く成立させてほしいなどという、驚くべき中小企業淘汰論が堂々と展開をされました。

こうした中小企業淘汰論を断固として許さず、中小企業憲章で「経済を牽引する力であり、社会の主役」と位置づけられた中小企業を守り発展させるために全力を尽くす決意を述べて、反対討論といたします。

以上です。

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