中曽根康隆 (自由民主党)

2025年5月9日・第217回国会 衆議院 外務委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 110 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 318 発言)

もちろん、特定の国を意識しているものではないというのは認識しておりますけれども、昨日も、南シナ海において、中国軍のフリゲート艦が二隻、フィリピン軍艦に至近距離で追尾した上に、進路を横切って衝突リスクを発生させているわけであります。スカボロー礁は当然フィリピンのEEZでありまして、中国が一方的に領有権を主張している場所であります。海警の船ではなくて、今回、軍艦でありますし、また、直接的な影響を与えているというのは結構異例なことだというふうに思います。要するに、徐々にやはりエスカレートをしていっているわけですね、中国のこの挑発行為というものが。

当然、フィリピンが当事者としてこれを毅然とした態度で対応していくのもそうですけれども、やはり、日本を含めた同盟国、同志国というのが一体となって、力による現状変更を許さないんだという強い姿勢を見せなきゃいけないというふうに思いますし、そういう意味では、このRAAというのはまた非常に有意義なものだというふうにも思っております。

また、つけ加えますと、さっきも出ましたけれども、五月三日には、尖閣周辺、中国の領海侵犯そして領空侵犯がありました。そして、船からヘリコプターを飛ばして領空侵犯したということは、いずれはドローンなりヘリの尖閣への上陸、すなわち領土の侵犯にもつながる可能性が非常に高いというふうに思います。

もう言われていることですけれども、遺憾とか懸念とか、こういった言葉はほぼ意味がないし、中国側的には全く響いていないものというのはもう明らかでありますので、やはり具体的なアクションが必要ですし、向こうはどこまでやると何をしてくるかと見ていますので、ああ、今回も何もなかったな、じゃ、もうちょっと行こうという、これはもうどんどんどんどん押し込まれていくのが目に見えていますので。

防衛省もそうだし、海保もそうだし、外務省もそうですけれども、やはり一体となって日本としての明確なメッセージ、アクションというのを期待をするところでありますし、フィリピンと日本、同じ価値を共有するとよく言いますけれども、価値の共有のみならず、同じ危険とか同じ脅威を共有しているという意味では、より一層具体的な連携が必要になってきますので、是非ともそこら辺の認識も強めていただきたいというふうに思います。

次の質問に移りますけれども、今回、我が国はイタリアとのACSA締結を進めております。既に複数のNATO加盟国とも同様の協定を締結しておりますけれども、さらに、日本政府はNATOのウクライナ支援司令部への参加も表明をしておりまして、日本とNATOの連携はこれまで以上に強まっていくものというふうに思っております。

昨日、来日しているEU代表部の高官とも、私、経済安保のこと、外交のことを含めて意見交換をいたしましたけれども、やはり、現在の国際情勢の中で、EUとしてもより一層、これから日本との連携、安全保障にしても、外交にしても、経済にしても強めていきたいというような発言がありました。

今回のACSAを含むEUとの連携の動きというのは、インド太平洋と欧州の安全保障を結ぶ戦略的連携を形成する上で意義深い一方で、同時に、地域の対立構造への関与が日本としてより深まっていく、そういった潜在的リスクも否定できないというふうに思います。政府として、このリスクをどのように捉えているか。

また、一般的に見て、アメリカがNATOからどちらかというと抜けていくときに、日本がそこに積極的に入っていく、こういったことは、当然、一国としての外交戦略があった上でこういう大きなアクションは起こしていかなきゃいけないと思いますけれども、政府のそこら辺の認識を是非ともお聞かせいただきたいと思います。

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