2024年12月12日・第216回国会 衆議院 予算委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 235 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 247 発言)

緒方林太郎です。

補正予算原案に反対、立憲民主党提出の修正案に賛成の立場から討論いたします。

一八四八年、欧州に亡霊が徘徊している、共産主義という亡霊がと言ったのは、マルクスとエンゲルスでした。そして、一九六九年、この言葉をもじって、世界に亡霊が徘徊している、ポピュリズムという亡霊がと喝破したのは、英国の哲学者アーネスト・ゲルナーでした。それから五十五年、我々は、まさにポピュリズムという亡霊が日本でも徘徊しているのを目の当たりにしています。

民主主義、特に選挙とポピュリズムの関係は親和性が高いです。二〇二〇年、英国がEUから離脱する際、当時のブレグジット党党首のナイジェル・ファラージ氏は、欧州議会で、あなた方はポピュリズムが嫌いかもしれない、しかしポピュリズムはとてもポピュラーではないかと言っていたのを私はとても強く印象に残しています。国民投票の際、離脱派は、英国のEUに対する拠出がなくなれば、そのお金を社会保障に使えると主張しました。しかし、投票翌日、このことについて問われたファラージ氏は、そのようなことは約束できないと言を翻しました。ポピュリズムの怖さを痛感いたしました。

財政ポピュリズムは、短期的には人気を博しますが、長期的には国をむしばみます。アルゼンチンは、第二次世界大戦が終わったとき世界有数の経済大国でしたが、その後、ペロニズムによる財政ポピュリズムにより、現在まで複数回のデフォルトを起こしています。映画「エビータ」を見られた方は、ペロン大統領とエビータ夫人が一時期どれだけ人気を博したかを御理解いただけると思います。

今、我々は財政ポピュリズムに敢然と立ち向かわなくてはならないと強く訴えたい。私は、石破茂という政治家はその先頭に立つ人物だと思ってきました。しかし、今次予算には、若干ではありますが、ポピュリズムに傾く石破総理の姿が見え隠れします。補正予算の規模を先に表明するやり方には、非常に残念なものを感じました。

結果、基金を始めとする緊要性が疑わしい予算の計上が行われています。補正予算と来年度当初予算を同時に編成しつつ、そこに財政ポピュリズムをまぶしてしまえば、そこには緊張感のない予算の肥大化だけが残ります。今次補正予算には反対いたしますが、これは私からの叱咤激励だと受け止めていただきたいと思います。

その観点から、立憲民主党が、修正案として、内容的には粗さはあるものの、基金を減額する提案を行ったことを評価したいと思います。勇気の要ることだと思います。重徳政調会長を始めとする立憲民主党政策担当者の御尽力に敬意を表し、私の討論といたします。

ありがとうございました。(拍手)

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